2007年に出版された『スタバではグランデを買え!』(吉本佳生著)という本がありました。
現在、スターバックスのドリップコーヒーはショートサイズ(240ml)が280円ですが、それに対してグランデサイズ(470ml)は360円。量は倍近いのに価格は80円の差しかないので消費者目線ではお得に感じます。
一方でコーヒー価格の中には材料費のほかに人件費、地代、光熱費といった固定費が含まれています。したがって量が倍になってもコストが倍になるわけではないので、お店側からしてもグランデを買ってくれた方が儲けは大きくなるという話だったと思います(スタバの話だけでなく、身近な例を挙げて価格やコストについて論じた本です)。
先日、出張先で仕事前にスタバに行きました。そのときはグランデではなく、トール(350ml)を注文したのですが、ラテだとトールでもちょうどよい気がするのですが、コーヒーのトールサイズは自分には多過ぎて飲みきれませんでした。そして多いので飲むのに時間も掛かり、最後の方は冷めてしまいました。。
コストだけを考えると確かに大きいサイズの方がお得ですが、スタバに求める価値は必ずしもコーヒーの量ではなく、美味しくコーヒーを味わうことだったり、寛げる時間や空間だったりします。
お得だと思ってコーヒーを沢山飲んでも、それによってお腹が苦しくなったり、冷めたコーヒーを飲むことになってしまっては残念です。
ついついコストに注目して損得を考えがちですが、本来自分が求める価値に注目すれば実は320円のトールサイズよりも280円のショートサイズの方がお得だったのかもしれません。
世の中には「お得」という言葉が溢れていますが、それが自分にとって本当にお得なのかはよく考えた方がいいですね。
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