企業年金連合会が「2016(平成28)年度決算 確定拠出年金実態調査結果(概要)」を公表しています(調査結果全体は連合会会員専用)。
https://www.pfa.or.jp/activity/tokei/dc_cyosa/index.html
これによると、66.4%の規約で想定利回りを設定しており、平均値は1.98%となっています。最も多いのは1.75%超~2.00%以下とする規約で、次に多いのは2.25%超~2.50%以下です。
それに対して、制度発足から平成28年度中の決算月までの平均運用利回りの平均値は2.9%で、最も多いのは2.0%超~2.5%以下となっているので、概ね想定利回りを上回っているように見受けられます。
但し加入者の運用状況を見てみると、資産残高ベースでも掛金ベースでも約55%が元本確保型で、元本確保型商品が100%である加入者の割合の平均値が39.5となっています。
リーマンショック後の2009年以降、国内も海外も株価は基本的に上昇基調だったので、分散投資である程度でも株式に投資してきた人はそれなりの利回りで運用できている人が多いと思います。一方で未曾有の低金利で元本確保型だけでは殆ど資産が増えない状況になっています。
したがって5年、10年の間に株式を含む投資をしてきた人と元本確保型100%を選択してきた人とでは、利回りや資産残高に大きな差ができています。私が継続投資教育の講師をさせて頂いた企業でも運用によって元本の倍以上に資産を増やしている人もいれば殆ど増えていない人もいます。
確定拠出年金に加入している人でご自身の運用利回りをよく把握されていない人は、ウェブサイトや定期的に届く加入者レポートで一度ぜひ確認してみてください。
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